番外編••••••密かにささやかれるパリの3悪 その2|高橋正朝 #85
前回、# 84 で、密かにささやかれるパリの3悪と書いたが、その1については、行政機関そのものであり、他の2つは、形式的には民間企業であるが、いずれも設立にあたっては、行政が主導的な役割りをした企業である。
再度、〘 密かにささやかれるパリの3悪 〙と呼ばれるものを列挙する。
その1が、G 省の出先機関。
その2が、民間企業の航空会社のパリ支店。
その3が、特殊な性格で創設された、銀行のパリ支店。
その2が、民間企業のツルのマークの航空会社のパリ支店であるが、そこに、日本人旅行者が行って、カウンターで何ごとかを問い合わせると、日本人担当者の応接態度がすこぶる良くない、ということを何回か耳にしたことがある。
マトモな日本人担当者もいるので、個体差、すなわち、個人差があるようだ。
もちろん、マトモな人のほうが多いだろうとは思うが ••••••。
私は、この航空会社の悪口を言った複数の人たちとは、アルジェリアとイラクのプロジェクトで出逢っているのだが、その人たちは、ニュースにもなっていた、イランの化学プラントの建設工事に関わっていた。
彼らは、ツルのマークの、その N 航空のことを言うときは、ボロクソに、悪しざまに言っていた。
イランの化学プラントが、完成まであと一歩というところでイスラム革命がおき、その混乱で、N 航空は、日本とイランとの間の定期便を飛ばさなくなった。
イランの内部が混乱しているのを見て、イラクのサダム•フセインが、昔、イランに奪われた領地を回復するとして、チョッカイを出し、イラン•イラク戦争が始まり、9割がた完成していた化学プラントが爆撃されてしまう。
N 航空は、紛争当地国には、飛行機を飛ばさない、ということになっている。
しかし、この決定は、N 航空が独自で決定できるわけがなく、G 省や他の行政機関との協議の結果だろう。
イランから、最後に脱出した人たちが帰国できたのは、トルコが救援したからだ。
その、最後に脱出した人たちの、何人かが、それぞれ、アルジェリアとイラクのプロジェクトにもいたので、話しが聞けたわけだ。
この事件は、大ニュースになっていたから、我々の年代は記憶しているでしょう。
この事件が起きたときは、まだ、ネットの時代ではなかったものの、誰かが、当時のことを記事にしていないかなぁ? と思い、検索してみたら、数は少ないがいくつかあり、そのなかの一つに、なかなかイイものがあった。
以下の文章で検索すると出てきます。
〈イラン•イラク戦争〉テヘラン残留邦人脱出の真相を考える
記事を書いた人は、内容を担保するために、当時の、朝日新聞の一面の一部を、記事のなかに写し込んでいる。
この一部分の新聞記事は、画面をピンチアウトすると、活字がちゃんと読める。
注意 !!!
このネットの記事のなかには、いくつか広告がありますが、クリックしないのが無難です。
この、日本人や日本の行政機関の現地の補助者が、紛争当地国から脱出することについては、日本の行政機関は未だにダメで、《 イラン•イラク戦争 》時のゴタゴタから、何も学んでいないように思う。
アフガニスタンしかり、今、世界中が固唾を呑んで見ている、ロシア•ウクライナ戦争しかりである。
(2022年4月2日 記)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
いつかみたことことのある風景、既視感。
いいことも悪いことも。
人は変わっても、やること同じ。
ヒトは、なかなかかわらないですネ。
ちなみに、
〈イラン•イラク戦争〉テヘラン残留邦人脱出の真相を考える
を書いた方の、ブログの別の記事、今回の記事とは関係ありませんが、
札幌市営地下鉄東豊線の電車が、東西線を走っているという記事も地元民としては、面白く楽しめました。