昭和35年鹿島小学校3年生 見学旅行 |奥山道紀

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昭和36年7月13日【北海道新聞・夕張版】

 
 『みんなで旅行うれしいな 鹿島小三年生模擬坑など見学』

 
 今月は市内小、中学校の修学旅行・見学旅行の最盛期。

 鹿島小学校の三年生も十一日、夕張市内や栗山方面の見学旅行を行った。

 昨年は小児マヒの流行でどこへも出かけられなかったこどもたちにとって、この日の見学旅行は一年越しの楽しみだっただけに

「行ってらっしゃい、先生のおっしゃることをよく聞いてね」

というおかあさんたちも

「行ってきーます」

と元気に手を振る生徒も、みんな底抜けに明るい表情。

 コースは北炭夕張の模擬坑(注・現在の夕張市石炭博物館の見学坑道)や、栗山のきびだんご工場、ヒューム管工場などを見学して、午後9時22分帰校したが、途中二股ダムを車窓から見て歓声をあげたり、仲良く歌を歌ったり、うれしさを包みきれない表情だった。

 

 当然、この時も大夕張からは「列車」で、写真の説明には「列車内で歌ったり話したり楽しい見学旅行」とあります。

 
 炭鉱街は、購買会や炭住街の共同浴場と他の街には無い、一種独特の雰囲気があります。

 それは鉄道も同じと思います。

 大夕張は鉄道が生命線を担った時期もあり、その傾向は一層強いのではないでしょうか。

 

(2002年4月12日 記)


随想

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