炭砿病院

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 昭和20年代でしょうか。病院も新築してから間もない様子。整備されていた病院前の花壇もまだ整備途上にある様子です。

 病院というと、普通は事故や怪我、病気など印象の良くない場所であろうと思います。

 自分にとっては、薬剤師であった父の職場でもあり、父の入院先でもあり、最後を迎えた場所。小さかった自分が遊びにいったり、少し大きくなってからは通院したり、最後は父との別れの場所であり、良くも悪くも大夕張の思い出の中で大きな場所を占めていす。

 それだけに、20歳を過ぎて大夕張に帰って廃屋同然の姿になっていた病院の姿を見たときには、なんともいえぬ淋しさを感じたことをよく覚えています。

 私の記憶では、正面に見える玄関から向って1階右手に薬局、左手は事務室。左手か、または、右手の突き出た部屋が手術室になっていたように思います。

 左手の廊下を奥に行くと、臨床検査室、売店、入院棟などがありました。

 中央の立派な手すりがついた階段を上がるとそこは、耳鼻科がありました。先生は、年配の勝又先生という眼鏡をかけた先生で、子どもの頃受診をしましたが、鼻を弄られる恐怖でドキドキしながら椅子に座っている自分に、ユーモアを交えて和ませながら治療をしてもらったことを覚えています。

 


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