大夕張の樹木
1999年(平成11年)10月24日、シューパロ塾主催の『樹木説明会に参加しました。「道立林業試験場」の北川建雄さんのお話を聞きながら大夕張をまわりました。その時のお話からです。
開通したばかりの道東道を夕張ICまで。北広島を過ぎ、追分を過ぎる。
上下一車線とはいえ、車の流れもスムーズで札幌を離れる程に、だんだん紅葉がいろとりどりに鮮やかになる。それまで私の住む札幌市西区から2時間かかっていたのが、1時間で夕張ICに到達し、そこから30分ほどで南部に入ることができた。
1800円はかかるが、確かに夕張は近くなった。
『樹木学習会』鹿島・南部の大木,老木を見てまわりました。
木の寿命は人の寿命より遥かに長く,そしてずっとそこに存在しつづけます。今回見て回った木も私が生まれる以前から大夕張に存在していたし、大夕張の風景の一部として目に映っていたはずの木々です。
鹿島の樹木達は『ふるさと大夕張』で見ることができる写真にもうつり込んでいます。
1)三菱バス営業所裏のアカイタヤ。
裏手のシューパロ川から吹き上げる風の為か,西に傾きながら立ち,上で大きく枝を広げていました。胸高直径57cm。樹齢は100年以上を越すという立派な大木です。
工事の為か、巻き付き錆びた針金が木の幹に食い込んでいました。痛々しい。
2)鹿島小学校校庭のイタヤカエデ。
以前、岩見沢の樹木医の治療を受けた跡が残ります。そこは、大きな穴をコンクリートでふさがれていました。胸高直径80㎝。樹齢は200年から300年とも考えられるとのことです。すなわち、昭和3年鹿島小学校が開校される以前から、そこにあったということが考えられます。
しかし、上の方から木の中に向かって傷みが進行している、あるいはしていくと考えられるとのこと。
悲しいことに木にも寿命はあるのでした。かなりの老木であることは確かで、この木の子孫を残していくことも、考えていく時期ではというお話でした。
3)千年町願正寺境内のミズナラ。
ドングリの実を落とす、かなり太い木。
願生寺の写真を見ると向かって右側に映っていました。こぶのいっぱいある「ごつい」木です。胸高直径130cm。樹齢は300年から400年くらいもあるとのことです。
私自身の思い出の中には、登場することのない木でしたが、願正寺の境内にある大木と言うことで、お寺の歴史と共に、多くの人の記憶に残る木だと思われます。
大夕張に人が住む遥か以前からあったという話を聞いて、樹木達の歴史の中に、大夕張の歴史を重ねてしばし思いにふけっていました。
PS)この日、小雨の中、取り壊し間近の鹿島小学校は静かに建っておりました。
『鹿島小学校校庭のイタヤカエデ』の現況(2020年5月)については、以下のページのコメント欄にJUNさんが書き込んでくれています。
福山美佐子さんが撮影された3年前の鹿島小学校のイタヤカエデの木。
青い空を背景にがんばって立っています。