ふるさとの匂い |久々湊真一

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 匂いというものは、記憶と深く結びついている。


 昨年の5月に大夕張に行った時である。

 

 僕の顔を撫ぜている風の匂いに、なぜか立ち止まって、懐かしさで胸が一杯になった。


 大夕張の乾いた空気の匂い。

 

 まだ肌寒いけれど、確実に春がやってくる花々の匂い。

 それらが、どっとやってきて、僕は立っているのがやっとの状況だった。

 

 何にも無くなったが、まさにここは僕が育った大地なのです。

 
 石炭の煤けた匂いこそ無かったけれど、僕は目を閉じ、懐かしさに震えて息を大きく吸った。

 

 そして、今年もまた春がめぐってきます。

 

(2004年4月21日 記)


随想

3件のコメント

  • 私は、昭和40年生まれです。
    鹿島小学校に小学校1年生の時の担任は、久々湊しょうぞう先生でした。
    叔母(父親の姉)は、久々湊テイコとです。
    是非、お話ししたいです。
    Facebookをしてます。
    お待ちしてます。

    • 久々湊てい子さんのお名前をたまたま見ていた鹿島中学校の旧職員名簿にて見つけました。
      母の妹(長谷川佳子)、私の叔母ですが、昭和24年から30年結婚するまで事務職で務めていました。
      久々湊てい子さんは、昭和27年から昭和34年のお勤めだったようです。
      同じ名簿に出ていました。
      同時期一緒に机を並べて仕事をしていたことでしょうね。

  • 昭和40年生まれです。
    昭和46年頃、鹿島小学校の担任の先生でした
    久々湊しょうぞう先生をご存知ですか?

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