北海道弁••••••手袋をはく|高橋正朝 #81
先週、飯田さんの写真付きの投稿で、〘 そり遊びとボッコ手袋 〙というのがありました。
今から40年ぐらい前になるが、東京のデパートで、〘 ぼっこ手袋 〙と書かれた陳列品を見たことがあった。
ガラスケースの中に入っていたものは、価格は覚えていないが、結構高かった。 〘 ボッコ 〙とカタカナ表記でなく、〘 ぼっこ 〙と平仮名表記だった。
〘 ボッコ 〙は、私が、鹿島東小学校の1年生の雪の降る時季に初めて聞いた名称だった。 2年生のときにも、誰かが言っていたのを耳にしている。
私の母親は、函館出身のせいか、手袋を〘 ボッコ 〙という表現は知っていた。
しかし、我が家でも、私の周りの者は、皆、手袋と言っていた。
ここからが、ようやく本題である。
手袋を身につけることを、我々は、〘 手袋をはく 〙と表現していた。
我々の幼年時代は、まだまだ貧しく、手袋は、各自の母親が、毛糸で編むのが一般的だった。
秋が深まり、まだ手袋をはいていないものの、寒風にさらされると、かじかんだ両手を口に当て、息を吹きかけたりして、登校下校した。
〘 手袋をはく 〙ではなく、〘 手袋をする 〙という表現もあったように思うのだが、我々の少年時代は、やはり、〘 手袋をはく 〙が普通だったように思う。
手袋を身につける表現としては、〘 手袋をはめる 〙がある。 犯罪モノの小説やドラマでよく使われる言葉だ。〘 犯人は手袋をはめていたとみえ、指紋が全然でてこない 〙という具合だ。
悪事に使われだけでなく、ちゃんとした仕事でも、〘 手袋をはめないで作業するとケガするぞ 〙なんて言うときにも使われる言葉だ。
いずれにしても、〘 手袋をはめる 〙とか、〘 手袋をはく 〙は、一般的な表現ではないようだ。
ネットで、検索してみると、〘 手袋をはく 〙は、東北を源とする北海道弁とある。
(2022年3月5日 記)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
自分の「手袋をはく」ときの普段つかう場面や言葉を考えてみた。
外に出るとき、「手袋していく」「手袋はいていく」
たいてい使う言葉だ。
・・・・「はく」か「するか」だ。
「はめて」はほとんど日常で使う場面はないように思う。
これが、北海道弁だとすると、当然、
「手袋をぬぐ」
も北海弁なんだべなあ・・・。