2024年9月28日にビエンチャンで出遭ったオランダ人カップル|高橋正朝 #218

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 首題のオランダ人カップルに出遭った場所は、私が、ラオス出国時で、ビエンチャンのバスターミナルだった。

 ヨーロッパ人は、他に、1人旅の若いロシア人女性だけで、私を含んだ他の8人はアジア人である。 

   

 ラオスの出国管理の手続きを終え、同じバスでタイの入国管理事務所に向かうとき、1人旅の若いイスラエル人男性が乗り込んできた。

    

 私は、てっきり、バスの乗員は、全員、鉄道でバンコクに行くものとばかり決めつけていたが、早とちりだった。

   

 タイの入国手続が終わり、鉄道駅に向かうのだが、ロシア人女性とイスラエル人男性は、チェンマイに向かうというわけで、別な駅のほうに向かった。

    

 さて、オランダ人カップルと私は、乗り込む寝台車両は違うものの、出発まで3時間あるので、少し、話をした。

    

 続・大夕張つれづれ #18 〘 サイレン 〙で言及していた、アムステルダムの緊急サイレンのことである。

 

 オランダ当局は、災害緊急用の想起のためのサイレンだと表向きの理由にしているが、真の理由は、ドイツの奇襲攻撃を忘れるな、である。

    

 このサイレンのことは、オランダ人女性は知らなかったが、男性は、2〜3年前に、取りやめになったと言っていた。 

   

 当局がいうように、本当に、災害緊急用の想起のためのサイレンだったら、止めなくてもいいのに、とは私は言わなかったが ••••••。 マ、彼も、そのサイレン鳴動の真の意味は知っていたようだった。

    

 もう一つは、パリで、S 川クンが起こした、俗に言う〘 パリ人肉事件 〙である。

 

 これは、私が、初めて海外に行く年の2ケ月ぐらい前に起きたセンセーショナルな事件だ。 オランダ人女性が S 川クンに食われた事件だった。 

   

 蛇足だが、唐十郎が、これに題材をとって小説化し、芥川賞を受賞している。

    

 私が、海外での初仕事のため、東京で、〘 無犯罪証明書 〙の入手の手続きをしているころだった。

 〘 無犯罪証明書 〙については、続・大夕張つれづれ #13 で触れている。

     

 〘 パリ人肉事件 〙が起きたのは、このオランダ人カップルが生まれる前のことだが、男性は、事件の概要は知っていた。  

  

 あまりにも猟奇的でおぞましく、フランスは S 川クンを不起訴にし、3年後に日本な送還したことも彼は知っていた。 

   

 オランダ人カップルの女性は、社会的な事件やできごとに感心がなさそうで、3〜4歳ぐらい歳上の彼が彼女に、サイレンのこととパリ人肉事件のことを説明していた。

 

 実は、私は9月中旬から2週間ビエンチャンに滞在し、9月28日にバンコクに戻った。

    

 ラオスは、日本人は、ノービザで15日間滞在でき、それより長く滞在したい日本人旅行者は、ビザ手続きをせず、一旦、タイに出国し、すぐにビエンチャンに再入国した人を見たこともある。

    

 私の場合は特に目的はなく、ゲストハウス( 安宿のこと )で、持参した文庫本とマンガ本を読んですごし、気が向けば、付近を逍遥するのが通例だ。

    

 通例とはいうものの、例のコロナ禍の騒ぎで、ビエンチャンを訪れたのは、3年ぶりである。

    

 しかも、今季は大雨が続き、タイの北部やラオスでは洪水騒ぎがあったが、私は甘くみていた。

    

 ビエンチャンの定宿にしているゲストハウスに到着したはいいが、当のゲストハウスの入り口には、1 m ぐらいの高さに土のうを積んでいた。 周りのビルの入り口も同様だった。

    

 私がビエンチャンにいた11日間は、大雨にはならなかったものの、雨の日が続き、快晴になったのは、出発する最後の日を含めて3日間だけだった。

     

(2024年10月13日 記)

 


   

(筆者略歴)   

 昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。

メール宛先:taka-jp@outlook.com  (メール宛先変更になりました)

  


   

 

1件のコメント

  • 気がつけば10月で、自分の住むでは札幌では、雪虫の飛んでいる姿が見られるようになった。
    気をつけないと、口を開けていると口の中に雪虫を吸い込むことになる。
     
    今年も昨年のように雪虫が大量発生するのだろうか・・・。
     
    9月から10月頃にかけて雨が降ると普段から茶色い川が波立ち、山から粘土や泥を含んだ水が沢になだれ込む。
     
    そんな子どもの日の鬱屈とした気分を思い出した。

     

     

     
     

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