夕輝文敏 約 束|夕輝文敏 「いいか、今年のクリスマスは特別なんだ。明日の夜八時教室に集合だ。わかったな」 初の言葉に、正春も武も大きく頷いた。 年が明けて三月になると、三人の小学校は閉校となってしまう。 全校生徒十二名中五年生は初たち三名であった。 初たちが生まれる前に、この街を支えていた炭鉱が閉山となってしまった。… 続きを読む