日: 2024年10月25日

春眠 | 長谷川潤一 随想

春眠 | 長谷川潤一

  大夕張を出る、夢を見ます。 他の何組かの家族もいます。  駅前には見送りの人たちが来て、またそれを見る人たちも。  車窓が動き出し 人の顔が流れ、ぎこちなく手を振ります。  軽く繕った笑顔に涙はありません、 戻れない不安感だけ。    なぜ離れなければならないのだろう、この今の暮らしから。   …