随想 春眠 | 長谷川潤一 大夕張を出る、夢を見ます。 他の何組かの家族もいます。 駅前には見送りの人たちが来て、またそれを見る人たちも。 車窓が動き出し 人の顔が流れ、ぎこちなく手を振ります。 軽く繕った笑顔に涙はありません、 戻れない不安感だけ。 なぜ離れなければならないのだろう、この今の暮らしから。 … 続きを読む