南大夕張貯木場と森林鉄道SL
2021-06-25
2022-04-17
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昭和10年代半ば 南部。
南大夕張貯木場 森林鉄道SL『7号』
南大夕張貯木場と森林鉄道SL 【奥山 道紀】(2005年4月23日)
夕張岳山麓の三菱大夕張鉄道の大夕張炭山(通洞)、南大夕張、遠幌(短期間)の各駅からは、かつて森林鉄道が、さらに奥地へと延び切り出された木材の輸送に活躍していました。
主夕張森林鉄道は、昭和9年に着工され通洞駅(後の大夕張炭山駅)に隣接した、大夕張貯木場~主夕張御料地内15.4㎞が12年に完成。
南大夕張貯木場からの、下夕張森林鉄道は、昭和14年に着工、17年に完成。
その途中から分岐した夕張岳森林鉄道は17年に着工、19年に完成しています。
戦後はトラック輸送への転換により、昭和41年の下夕張森林鉄道を最後に廃止されましたが、夕張岳線の「三弦橋」をはじめ、桂沢へ抜ける国道沿等至る所にその痕跡は残っています。
「日本の森林鉄道」(プレス・アイゼンバーン、1989年刊行)によると写真の「7」号SLは、昭和9年に日本車輌で製造され、昭和18年に「32」号に改番、更に「B20」号と改番。
昭和22年の林政統一により、大夕張営林署所属となり、後に下夕張森林鉄道に移り、昭和29年に廃車となりました。
この写真でははっきり「7」号として写っており場所は南大夕張貯木場(官行)、時代は昭和10年代半ばと思われます。