取水堰付近の思い出|野崎昭雄
2021-12-01
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「音のある風景」のなかの取水堰のページを見ると、取水堰上流で、よく泳いだことを思い出します。
選炭した下流とは違い、じつにきれいな流れでした。
取水堰の堰下で、心得のある人は、よく八目うなぎを採っていました。
取水堰の上流で泳ぎ空腹になると、焚き火をし、ようやく伸びてきた山ぶどうの若いつるを摘んで、火にあぶって食べていました。
当時、赤痢がよく流行し、学校から食物・生水に注意するよう指示され、赤痢予防薬も配給されていました
が、そんなことなど忘れて、山ぶどうのつるを食べていました。
たしか、近くにコークスを製造する工場があったと思います。
泳いで体が冷えると、その工場のコークスを造っている炉のそばまで行って体を暖め、釣った魚があると、
炉の空気穴の所に魚が吸い込まれないように注意して置き、焼いて食べ、空腹を満たしたこともありました。
これは、昭和28~30年ころの思い出です。
(2004年5月1日 記)