アオタン |内川准一

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 「千葉県君津市は自分の同期生がいまして、高校卒業以来、約30年同じ職場で勤務しているんですが、この街はカナリ大夕張出身者が多いんじゃないかな?」

 ヒロさんの、この文章を読んで、あることを思い出した。


 千葉県君津市と東京都の一部では、以前から北海道方言「アオタン」が通用する。と言うこと。


 これは不思議な現象です。


 堂々たるこの北海道弁は、昭和30年代から40年にかけてこの土地に持ち込まれ、しかも、現在、都心制覇に向けてじわじわと拡大中とのこと。

 テレビの影響力とは全く逆方向な、これは、方言が共通語としての市民権を獲得する動きらしい。


 オチは、はい、もうおわかりですね。

 そうなのです。

 当時、炭鉱が落ち目だったとき、北海道の炭鉱から、東京都奥多摩町の氷川地区(鉱山)に職を求めてわたった10人の炭鉱夫と、その家族が北海道方言を持ち込んだ。

 

 君津の鉄工所に職を得たお父さんについていった炭鉱のワルガキ仲間が、あちらでもパワフルだったため、
彼らの使う方言も、へこたれることなく、ついに市民権を得たのでした。

 

 本のタイトルは「日本語ウォッチング」(岩波新書)でした。
 


(2001年3月13日.22日 記)


随想

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