山祭りの御輿かつぎ |内川准一
2021-06-15
2022-03-15
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「山祭り」の陽気に誘われて出て参りました。
さて、忘れもしない御輿担ぎ。
出発は弥生町の詰所裏。
到着場所は、千年町のさてどこだったっけ?という程度の記憶ですが。
この日のために、詰所裏の倉庫?から、一年ぶりに引きずり出されるのは、鳳凰のついた立派な御輿。
これを担ぐ子供、ぶら下がる子供、おおぎ型のうちわをふる者、賽銭箱を2人で背負う者、
いろいろでしたが、いやあ、どれも重いのなんのって。 拷問でした。
だけど当時小学6年の私にとって、法被を着るのも初めてならば、鼻筋におしろいを塗られるのも初めてで、
楽しいのか、恥ずかしいのか、複雑な心地で大勢の中にいた。
でも、これが生まれて最初のアルバイトで、記念すべきその額は60円でした。
この喜び。
40年近くたった今も自信をもって金額を断言できるのだ。
ああ、その汚れ無き労働の対価!
手のひらの60円。
だけどきっとくだらないことに消えたのだろう、あの60円。
行き先のほうは、当時から全く思い出せない。
(2000年5月22日 記)