夢の街

かつて石炭で繁栄した街の昔と今の記憶をもとめ、追いかけた記録。

秋枯れの街へ その7 飛行機 訪問記

秋枯れの街へ その7 飛行機

2023年11月21日、この時、旧礦業所のあった北栄町のあたりにいた。   空を見上げると夕張岳のそばを旅客機が飛んでいた。   気がついた時には、飛行機は夕張岳の正面を横切ろうとしていた。    たぶん飛行機の窓から夕張山地を見ている人たちには、右手の眼下に山々が見えているだろうと思われた。   …
秋枯れの街へ その6 午後1時の太陽 訪問記

秋枯れの街へ その6 午後1時の太陽

   時計を見た。   場所は『旧鹿島小学校グラウンド跡地』入り口。 太陽は西の山の陰に隠れようとしていた。 まだ午後1時になったばかりだった。    ここは、かつて山神社への参道入り口、鳥居が立っていたところ。   ふりかえると、今もまだ写真のようにくの字になった坂道が残っている。   11月から…
秋枯れの街へ その5 野生動物 訪問記

秋枯れの街へ その5 野生動物

 いつ雪が来てもおかしくないような、それでも今年の暑かった夏の名残りのような日差しを感じる天気。  この大夕張行の2日後、私が暮らす札幌でも、ついに真冬のような氷点下の寒さと降雪に見舞れ、雪の朝を迎えることになった。    この時、宝沢を跨ぐ橋の上から、鹿島小学校跡地をみていた。  左隅にその自分の…
旗照夫が出演したテレビ番組でのモーニングサービス |   高橋正朝  #172 続・大夕張つれづれ

旗照夫が出演したテレビ番組でのモーニングサービス | 高橋正朝 #172

    旗照夫が出演したこのテレビ番組は、NHK の番組だった思う。  というのは、CM が流された記憶がないからだ。       この番組はナマ放送で、ストーリーはあったのだが、ドタバタした雑音は、まともにテレビ放送に入り込んでいた。 当時の撮影技術ではいたし方ないことではある。       さて…
秋枯れの街へ その4 冬支度 訪問記

秋枯れの街へ その4 冬支度

南部にある三菱大夕張鉄道の保存車両とともに、夕張岳を望む鹿島眺望公園の看板類は、すでに冬囲いがしてあり、雪に備える。 冬期間は閉鎖となり、ここの公園も雪の下となって閉ざされる。   2年前の冬にいった時には、大夕張から南部にかけての湖畔道路に点在する駐車場は冬も確保されていた。ここは駐車場のスペース…
秋枯れの街へ その3 訪問記

秋枯れの街へ その3

2023年11月21日、秋枯れた大夕張へいこう、と出かけた。 途中遠幌や南部のまちの家の屋根には正午近くだというのに、昨夜の名残の雪だろうか、まだ溶け残っている。   ここ夕張岳を見晴らす眺望公園の地面にも、ところどころに、そんな雪があった。 本格的な冬は近い。       2013年11月21日 …
秋枯れの街へ その2 訪問記

秋枯れの街へ その2

2023年11月21日、秋枯れた大夕張へいこう、と出かけた。     かつて大夕張へは、本町・鹿ノ谷方面からは清水沢で左へ曲がった。 今は、紅葉山から清水沢で右に、曲がって向かう。   清水沢で曲がってまもなく雪で真っ白の夕張岳が正面に見える。 清水沢発電所の手前。春には満開の桜と残雪の夕張岳が見え…
秋枯れの街へ その1 訪問記

秋枯れの街へ その1

  昨日2023年11月21日、新千歳空港まで出かける用事があった。 空港からは、遠く茶色くなった晩秋の台地の上に真っ白な夕張岳が見えていた。   真っ白な夕張岳の麓の秋枯れた大夕張へいこう。   突然そう思い立ち、今年、11月にして初めのふるさと詣でとなった。   11月も下旬だというのに気温は1…
事件記者|高橋正朝 #171 続・大夕張つれづれ

事件記者|高橋正朝 #171

ユーチューブに入ってきた映画の項目をチェックしていたら、〘 事件記者 〙があった。 オッ、懐かしいなァと思って開いてみた。     私が、大夕張時代の子どものころ、NHK で放映された。 当時30分間の番組で、ナマ放送だった。 人気があって視聴率も良かったようだが、私にとっては関心があって見たテレビ…
宝沢 晩秋 2001 写真

宝沢 晩秋 2001

そのむかし、宝沢は沢を埋め立て暗渠となり、その上に緑町と千年町を結ぶ道路を通した。 昭和7年の秋から翌昭和8年の1月にかけてのことだった。      戦後、そこにできた商店街と、新しく与えられた岳富という町のなまえ。    すでに町はなく、舗装された道路だけが宝沢の窪地に緩やかな弧を描き残っていた。…
名犬ラッシー | 高橋正朝 #170 続・大夕張つれづれ

名犬ラッシー | 高橋正朝 #170

  〘 ♪ ラッシーラッシー、ラッシーラッシーわんわんわん、ラッシーがわんわん吠えるとき、き〜っと何かが起こります、きょうのお話なんでしょなんでしょ、ラッシーラッシーがんばれラッシー、ミツワミツワミツワのラッシー〜 ♪ 〙 と、テーマソングに、しっかりスポンサーの名前が入っていた。  歌っていたのは…
真冬の富士に初登頂した女性|内川准一 随想

真冬の富士に初登頂した女性|内川准一

    タイトルにある『真冬の富士山に初登頂した女性』は、中村(旧姓佐藤)テルさんという方。   この方1904年大夕張生まれで、娘時代は鉱山業の父と一緒に山を歩き、昭和2年正月に藁沓で富士山初登山。  と、秀岳荘「北の仲間と五十年」(記念誌:無料配布)に載っていた。  履歴を知ってもっとびっくり。…
夜間スキー |前田三郎 随想

夜間スキー |前田三郎

  大夕張のスキー場の思い出と言えば、なんと言っても夜間スキーでした。   水銀灯の明かりの下で滑りましたねー。  上手くもないのに・・・??     でも、夜 水銀灯の下で滑ると、上手く見えるから不思議だよな。  滑ってる人は見えないけど、きれいな弧をえがくシュプールだけが見えるんだよな。    …
カシオペアの丘で | 久々湊眞一 随想

カシオペアの丘で | 久々湊眞一

久しぶりに、夢中になって本を読んだ。 カシオペアの丘で(上、下)重松清 著作、講談社   読んだ動機は、この本の舞台が「私が生まれ育った場所「大夕張」に非常に似ている」ことによる。   たとえば、上巻の最初のページを抜書きしてみよう。  「かつて、そこは炭鉱だった。何年か先には、ダム湖になる。北海道…