大夕張つれづれ■オーバーブッキング(後編)■|高橋正朝 #68

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 さて、クラルンプールからシンガポールに向かう途中、初めて乗ったシンガポール航空のスチュワーデスを見ていた。そう、この投稿を読んでいる男性諸氏と同じ目でスチュワーデスを眺めていたわけだ。

 私が今までに乗った航空会社の中で、1番セクシーな制服だ。そのスチュワーデスの中で、1人がチョット他の人と違う感じがした人がいた。

「Are you Japanese ?」と訊いたら、「そうです」と日本語で答えてくれた。日本語の新聞を持ってきてくれたり、なかなか親切だった。ただし、この親切は職業上のことである。職業上の親切を自分個人に対してだ、と勘違いすることは私はないし、普通の人はそうであろう。

 やがてシンガポールに到着し、ホテルに着いたのであるが、超高層のすごい贅沢なホテルだった。一緒に来た日本人男性も驚いていた。部屋はそれぞれ別々である。

 これほど贅沢なホテルに宿泊したことは、過去も現在もない。おのぼりサン丸出しで、1人でホテルの中を見て回った。部屋に戻るとき、エレベーターに乗ろうとした場所に初老の白人夫婦がいた。

 エレベーターがきて、扉が開く。そのとき、初老の紳士がちょっと身をかがめ、手を優雅に動かし、私に先に乗れ、とのジェスチャーを示したのだ。

 驚いたのなんの・・・・・・。「After you.」と言ったものの、その動作を繰り返す。

 しかたがないので、「Thank you.」と言って乗ったのであるが、私が泊まる部屋に着くまでのエレベーターの動きが、とても遅く感じた。その初老の夫婦は、身に着けているものや動作からして、イギリス貴族ではなかったろうか、 と想像している。

 成田について、再度驚いたことがあった。JALの職員が来て、「ご迷惑をおかけしました」と封筒を渡されたのだ。なんと、?万円が入っていた。その金額は、おそらく、JALの当時の従業員の平均1日賃金ではなかったろうか、と想像している。

 月曜日に、出向先の会社に行き、これこれでこういうことになった、といって?万円をお茶菓子代として女の子に回したのだが、航空チケットを手配した男の話だと、その?万円は、チケット代よりも多い金額だったようだ。

「格安チケットだというのは分かっているが、いったい幾らのチケットだ?」と訊いても、とうとう教えてくれなかった。


東京に英会話喫茶というのが数軒ある。たいてい、滞在1時間単位で料金を取り、コーヒーや紅茶が無料の飲み放題、というのが定番である。

 私が東京に戻るときは、偶にだが、恵比寿にある英会話喫茶に顔を出す。海外に行く前には、英語の練習によくこの店に来ていた。この店は、経営者が変わっても、もう40年ぐらい続いている。

 そこで、その店の常連だった男性が、渋谷にやはり英会話喫茶を始めた、と聞いて、渋谷のその店に行ったことがあった。16~7年ぐらい前の話だ。

 その店に行ったら、入店時刻を記入するアルバイトの女性がいた。ぽっちゃりしてちょっと可愛い。入店して10分ぐらいしてから、この女性、どこかで見たことがあるなぁ、と思い、何とか思い出そうとした。恵比寿にある英会話喫茶ではない、はて?さて?・・・・・・。

 その女性に向かって行き「あなた、3年ぐらい前にシンガポール航空のスチュワーデスをしてませんでしたか?」

「えーっ、どうして知っているんですか?」

 日本人スチュワーデスだったといえば、たいてい、JALか、ANAの名前を出すのが普通だから、彼女、ちょっと驚いたらしい。もちろん、彼女は私のことは全く覚えていない。有象無象の日本人客の1人だったから、けだし当然だろう。

 3~4年たって、香港に仕事の応援に行き、1日3時間ぐらいの睡眠で休みなしで働いたことがある。私だけが特別ではなく、建設工事の最後の土壇場では、皆同様である。帰国の1日前だけ休んだ。

 当日乗る予定だった、JAL便は満席で、キャセイパシフイック便に切り替えた。格安チケットではなく、ノーマルチケットなので、追加料金なしに空港で航空会社を変更できたわけだ。

 搭乗し、手荷物を棚に押し込もうとしたとき、「エー!」という絹を裂くような悲鳴・・・・・・ではなかったけど、日本人の若い女性特有の驚き声。振り向いてみたら、元シンガポール航空のスチュワーデスで、渋谷の英会話喫茶でアルバイトをしていた娘が、私のすぐ横に立っていた。

 彼女、今度はキャセイパシフィックのスチュワーデスにトラバーユしたわけだ。私がハンサムで金持ちだったら恋でも芽生えたのだろうが、そんなことはなかった。

 クラルンプールに行ったとき、すぐに思い出したのは、テレビ映画「怪傑ハリマオ」である。私が鹿島東小学校5年生から6年生にかけての番組だった。

 三橋美智也が主題歌を歌っていた。テロップで「ハリマオとは?マレー語で虎のことである」と流していた。映画そのものは、カンボジアやインドネシアでロケをしたようである。

 DVDが出ているらしいが、入手できたら見てみようと思う。ジャングルの中を歩いたのは、ベトナムに行ったとき、ベトコンのトンネルを見学したときだけだ。

 クラルンプールは大都市なので、市内は樹木は多いがはジャングルはない。


高橋 正朝 ( たかはし まさとも ) 2017/04/16 _ 13:18:00

昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住


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